「熟年離婚」といえば「歳をとった夫婦が離婚すること」だとなんとなく思い浮かびますが、正確な熟年離婚の年齢をご存じの方は、そう多くないかもしれません。
そこで本記事では熟年離婚はいつするものなのか?熟年離婚を行う年齢やタイミングなどについてお話したいと思います。
1.熟年の定義
「熟年離婚はいつするのか」を考えるにあたって、まずは「熟年」という言葉に注目してみます。もともと熟年という言葉は「60歳から80歳まで」を示す言葉として1970年以前に提唱され、1980年に一般の人にも使用されるようになり広まっていきました。
2.熟年離婚に決まった定義は存在しない
熟年離婚の定義「どの年齢で離婚することを熟年離婚と呼ぶのか」についてですが、実は熟年離婚には決まった定義が存在しません。熟年の定義を持ち出し、仮に定義してみるとすれば「60歳から80歳までの間に離婚をすること」でしょうか。
とはいえ、決まった定義は存在しないのですから、60歳以下の方でも80歳以上の方でも熟年に近しい年齢であれば、熟年離婚と称しても差し支えありません。
世の中の熟年離婚をする夫婦はいつ、どのタイミングで熟年離婚をするのでしょうか。
1.子どもが成人したタイミング
子どもが成人するタイミングで熟年離婚をするケースも多いようです。これは以前から夫婦関係を続けることが難しかったが、子どもへの影響や子どもの養育費の兼ね合いで離婚をとどまっていたケースによく見られます。
2.定年退職のタイミング
次に多いのが定年退職になったタイミングです。「夫の勤めを支える」という妻としての役割を終えた、と区切りをつけて離婚に踏み切るという場合と、夫の定年退職後に生活環境が変わったことがストレスとなり熟年離婚に踏み切る2パターンが多くみられます。もちろん、計画的に熟年離婚を進めているのは前者のほうです。
3.思い立った時
少ないケースですが、突発的な何らかの理由で熟年離婚に踏みきる方もいらっしゃいます。たとえば
・相手の浮気
・会社の倒産や借金があることが判明した
・重大な隠し事をしていた
などのトラブルに遭遇した際によく見られます。
近年では、離婚したとしても夫の年金を妻が分割できる制度が制定されたため、専業主婦の熟年離婚へのハードルが低くなったと言われています。そのため、熟年離婚は増加傾向にあるといいます。しかし、熟年離婚後に後悔をしている方も少なくありません。
1.年金分割制度を当てにしてはいけない
年金分割制度を利用したとしても、一人の収入で生きていくことは決して容易ではありません。
検査
単身生活と共同生活ではお金の出入りが全く異なります。共同生活の方がかえってお金がかからない部分もあるため、思わぬ出費に苦しむ方も多いようです。年金だけでなく、貯金や収入の確保についても検討すべきでしょう。
2.熟年離婚を検討するなら計画的に
熟年離婚で成功し第二の人生を楽しく歩まれている方の多くは、綿密な計画の末に余裕をもって離婚に踏み切られています。抽象的なイメージだけでなく、離婚、引っ越し、日々の生活、老後の資金など一体どれくらいのお金が必要かどうか考えて準備を進めて置かなければいけません。
また、金銭面だけでなく身体の健康や精神的な面についても充実した日々を過ごせるような準備と心がけが必要になるでしょう。
熟年離婚には決まった定義はないものの、おおよそ60歳〜80歳前後に離婚を行う夫婦のことと思っていただければいいかと思います。
ただ、熟年離婚に大きなリスクをともないます。もし行う際には計画的に、最後の選択として熟年離婚という選択があるとし、随分と前から準備を進めていくべきでしょう。