熟年離婚の慰謝料は結婚年数に比例する?思わぬ落とし穴も!

熟年離婚の慰謝料は結婚年数に比例する?思わぬ落とし穴も!

熟年離婚の慰謝料は結婚年数に比例する?思わぬ落とし穴も!

 

熟年離婚を検討する際には、先立つものがあるに越したことはありません。離婚時にはできるだけ慰謝料などをもらっておきたいと誰もが考えるものです。

 

熟年離婚の場合は婚姻期間が長いため、その分慰謝料も比例してもらえるのでは?と期待する方もいらっしゃることと思います。

 

そこで今回は熟年離婚における結婚年数と慰謝料の関係についてお話します。

基本的に熟年離婚の慰謝料は結婚年数に比例する

基本的に熟年離婚の慰謝料は結婚年数に比例する

 

1.結婚年数が長いほど苦痛を受けた時間が長いと考える

 

慰謝料とは、精神的損害に対する損害賠償のことですので、結婚年数が長いほど長期間精神的苦痛を受けたとみなされ、そのぶん慰謝料が多く支払われるケースがよく見られます。

 

熟年離婚の方の方がより多くの慰謝料を貰いやすい傾向にあると言えます。

 

 

2.慰謝料金額は苦痛の度合いと結婚年数を考慮

 

熟年離婚における慰謝料は結婚年数だけを考慮するわけではなく、その内容や苦痛の度合いなど、あらゆることが考慮されて金額が決められます。

 

結婚年数だけに目を向けるのではなく、どのような事象を受けたのか、それによってどんな精神的損害を受けたのかなどを第三者に説明することも大切です。

 

場合によっては、さほど結婚年数を重ねていなくても、重い精神的苦痛を受けたとして多額の慰謝料が支払われることも考えられます。

熟年離婚で慰謝料がもらえるケース

熟年離婚で慰謝料がもらえるケース

 

熟年離婚で慰謝料がもらえるケースには次のようなものがあります。

 

 

1.DV行為

 

精神的・身体的暴力での熟年離婚の場合ですと、高い確率で慰謝料が支払われるでしょう。また、DVに関しては結婚年数に応じて金額が比例しやすいとも言えます。

 

 

2.不貞行為

 

不貞行為は結婚年数の他にも、その内容や程度によって金額が大きく変わる傾向にありますので、証拠などの多さが金額を大きく左右するでしょう。

 

 

3.悪意の遺棄

 

悪意の遺棄とは、日常生活がままならない配偶者を置いて家を出て生活費を送らない、浮気相手と交際するために家を出て生活費を送らない、一方的な別居など、本来の義務を正当な理由もないのに放棄することをいいます。

 

期間が長いほど慰謝料の額が増える傾向にありますので、結婚年数が長ければより多くの慰謝料が発生しやすくなるでしょう。

こんな場合は熟年離婚でも慰謝料はもらえないため注意

こんな場合は熟年離婚でも慰謝料はもらえないため注意

 

実は慰謝料はどのような離婚でも発生するものではありません。次のような場合には慰謝料は発生しないケースが多いため注意しましょう。

 

性格の不一致
重度の精神障害
相手にも苦痛を与えた場合
宗教や信仰の違い

 

他にも不貞行為があったことを知ってから3年以内、知らなった場合には不貞行為があってから20年以内に慰謝料を請求しなければ時効になってしまうなどといった点にもご注意ください。

結婚年数以外に熟年離婚の慰謝料をなるべく多く貰うためには?

結婚年数以外に熟年離婚の慰謝料をなるべく多く貰うためには?

 

結婚年数の長さは慰謝料を多くもらう要因になりえますが、他にもより慰謝料を多くもらえるためにできることがあります。

 

 

1.証拠を集める

 

DVをされた記録や証拠などを残しておくことで、どれくらいの度合のDVを受けているのか、どのくらいの期間受けているのかが証明できるため、正当な額の慰謝料がもらえる可能性が高くなります。

 

 

2.自分がどれほど苦痛を受けたか証明する

 

行為自体の他に、自分がどれほどの精神的苦痛を受けているのか第三者に理解や証明することも大切です。精神的苦痛は目に見えにくいため、病院の診断書を用意する、日記に自分の体調やその時々の気持ちなどを詳しく記録しておくことも有効でしょう。

慰謝料の請求には「証拠集め」が何より大切

慰謝料の請求には「証拠集め」が何より大切

 

熟年離婚の慰謝料はDV行為、不貞行為、悪意の遺棄の主に3ケースで発生しますが、そのどれもが結婚年数が長いほど多くの金額を貰える可能性が高くなります。

 

どれくらいの期間問題行為があったのか、どんな行為をされたのか、どれほど精神的苦痛を受けたのかを第三者に証明できることが、より慰謝料を多く貰える要因になるでしょう。