厚生労働省が発表した人口動態統計によると、2020年に離婚した夫婦のうち、結婚してから20年以上経ってから離婚した夫婦=いわゆる熟年離婚の件数は全体の40%以上になるといいます。⇒人口動態統計
熟年離婚には様々な理由がありますが、相手と一緒にいる生活そのものが原因になっていることが多くなっています。
夫が外で働き妻が専業主婦の場合、夫が定年退職を迎えると生活が激変することが多くなっています。
仕事をしている時は家にほとんどいなかった夫が、定年後には一日中家にいることが多くなります。
夫が仕事で留守の時間を自分の好きなように過ごせていた妻にとって、夫に合わせた生活スタイルに変えることは相当なストレスと感じる場合があります。
自分一人の時間を楽しんでいた妻は、夫と過ごす時間が長くなる定年後に熟年離婚を決断することがあります。
性格の不一致や価値観の違いなども、熟年離婚をする理由になっています。
結婚したばかりの頃は気が付かなかった性格や価値観の違いを、一緒にいる時間が長くなるにつれ気になりだすこともあります。
どちらかの定年などをきっかけに、これ以上我慢できないと思うようになり熟年離婚をする人もいます。
結婚当初から性格の不一致などに気付いていても、世間体などの理由で離婚を我慢をしていた人もいるので、定年をきっかけに熟年離婚を決意する人もいます。
相手から受ける暴力などが理由で、熟年離婚をする人も多くなっています。
相手からの暴力は、肉体的暴力だけではなく精神的暴力もあります。相手からの暴力や暴言を受けていても、子育てなどの理由で離婚に踏み切れない場合があります。
お互いが定年を迎える頃は子育ても終了しています。
一緒にいる時間が長くなると暴力なども増えるかもしれないので、熟年離婚をする人も多くなっています。