熟年離婚が多いのはなぜ?さまざまな理由で増加した熟年離婚

熟年離婚が多いのはなぜ?さまざまな理由で増加した熟年離婚

熟年離婚が多いのはなぜ?さまざまな理由で増加した熟年離婚

 

厚生労働省が発表した人口動態統計によると、2020年に離婚した夫婦のうち、結婚してから20年以上経ってから離婚した夫婦=いわゆる熟年離婚の件数は全体の40%以上になるといいます。⇒人口動態統計2020年

 

この数字は多いというほかありません。では、なぜこんなにも熟年離婚の件数が増えているのでしょうか?本記事では、熟年離婚が多いのはなぜなのかについての理由を多角的に分析しています。

熟年離婚が多いのはなぜ?の理由@女性の社会的地位の向上や自立の確立

熟年離婚が多いのはなぜ?の理由@女性の社会的地位の向上や自立の確立

 

1.女性が一人で生きていける時代になった

 

熟年離婚が増えた第一の理由に、女性の社会的地位の向上や自立の確立が挙げられます。一昔前まで、女性が社会に出て一人前に稼げる方はそう多くはありませんでした。

 

昔は離婚をしたくても出来なかった方も多く居ましたが、女性の地位が向上した今、熟年離婚という選択肢を持てるようになった女性が増えてきたことが考えられます。

 

 

2.結婚している理由そのものが無くなった

 

従来の日本には家族制度というものがあり、代々家を守っていくということが日本人の価値観の中に深く刻み込まれていました。

 

しかし、核家族が増えてからは家を守っていくという風習も昔より薄れてきており、婚姻関係を続けることに対しての意識が低くなってきていることも熟年離婚増加の手助けをしているのでしょう。

熟年離婚が多いのはなぜ?の理由A年金分割制度の導入

熟年離婚が多いのはなぜ?の理由A年金分割制度の導入

 

平成19年からは婚姻期間中に収めた保険料納付額に対する厚生年金を分割して受け取れる年金分割制度が施行されました。これにより、離婚をしても夫の厚生年金を妻が半額受け取れるようになったのです。このことも、熟年離婚が一層増えた一因であると考えられます。

熟年離婚が多いのはなぜ?の理由B多様性が認められる社会になった

熟年離婚が多いのはなぜ?の理由B多様性が認められる社会になった

 

1.離婚がハンデとならない時代に

 

一昔前には離婚をしていることは恥ずかしい、世間的に良くないという風潮がありましたが、今では夫婦の2組に1組が離婚しています。これだけ離婚されている人数が多いということは、離婚は珍しいものではなく、恥ずかしい=ハンデという認識ではなくなっています。

 

世間体を気にして離婚できない方が減っていることも、熟年離婚が多い理由のひとつになっているのでしょう。

 

 

2.自分の人生を尊重したい人が増えている

 

個人主義、自由主義の方が増えていることも理由に挙げられます。家族の幸せと同様に自分の人生や幸せを大切にしたい、尊重したいという方が増えています。

 

今までは子どものため家族のために離婚を我慢するという方も多くいらっしゃいましたが、家族単位だけでなく、個人の幸せも尊重されるようになった今、自分の人生を生きるために熟年離婚に踏み切られる方も多くいらっしゃいます。

熟年離婚が多いのはなぜ?の理由C熟年離婚そのものが流行になった

熟年離婚が多いのはなぜ?の理由C熟年離婚そのものが流行になった

 

1.きっかけはドラマ「熟年離婚」

 

2005年に団塊世代の熟年離婚を題材にしたドラマ「熟年離婚」が大ヒットし、社会現象を巻き起こしました。このドラマ以降、熟年離婚という言葉も広く認知されるようになり、熟年離婚の件数自体も増加したといいます。

 

 

2.一時的な感情に流され後悔する方も…

 

ドラマでは熟年離婚した二人が新たな形で繋がり直し、それぞれが活躍できるステージで第二の人生のスタート。今まで以上にいい関係に…というハッピーエンドでドラマが終了してしまったため、熟年離婚に対してポジティブなイメージを持たれた方も少なくありませんでした。

 

しかし現実はそう甘くなく、実際に熟年離婚をしたはいいものの、金銭的に厳しい道を歩くこととなり、後悔してしまう方も少なくありませんでした。熟年離婚は一時的な感情ではなく、冷静に計画的にすることが望ましいでしょう。

熟年離婚は計画的かつ慎重に

熟年離婚は計画的かつ慎重に

 

熟年離婚の多さは、社会の変化にともなって増加してきているようです。

 

しかし、熟年離婚で幸せになれる方はもちろんいらっしゃいますが、それはしっかりとした計画や準備を行った上で離婚を行い、離婚後も自立のために歩みを進められている方がほとんどです。

 

どうか熟年離婚をされる際には、計画的かつ慎重に行われることをおすすめします。